ラッキーガール

わたしの娘は結構めずらしい心臓病をもって、

誕生しました。

生まれたその日に大手術を受けました。

（このことはまた後ほど詳しく書こうと

思います）

いま、元気に学校へ行き、スポーツも
頑張っています。

出産直後の出来事で（しかも初めての…）
何が何だか訳も分からないうちに、
大きな病院へ運ばれていく娘を
私はどんな気持ちで見つめていたのか、
今でもなかなか思い出せません。

看護師さんが異変を見つけてくれて、
先生が成功率50%の手術を成功させてくれて
たくさんの人が術後のケアをして
くださいました。

やっと抱っこできるようになって、
もうすぐ退院、というとき
最初に娘の異変に気付いてくれた
看護師さんが私に言いました。

「この子は本当にラッキーガールだね」

一生忘れないです、この言葉。

生まれてすぐに大手術をした小さな小さな
赤ちゃんのことを、〝ラッキーガール〟って
言ってくれたんです。

強がっていたけど、心の中では
元気に産んであげられなかったことへの
悔しさ、申し訳なさがいっぱいだったのを、
あの看護師さんは分かっていたのかも
しれない。

あのひとことで張りつめていた何かが、
すーっと楽になったのを忘れられません。

異変に気付くのが遅かったら…
手術をしてくれる先生がいなかったら…
もう少し体重が少なかったら…
助かっていなかった命だったのです。

元気に生まれることは当たり前じゃない。

たくさんの人に助けられ、
彼女自身の生命力もあり、
いま元気に過ごしていることは
感謝以外のなにものでもありません。